気になる「表題」「標題」「掲題」「首題」
メール本文の書き出しで使われる以下の表現。
メールの件名(タイトル)を受けた表現ですが、どの表現を使うべきかお悩みの方がたくさんいらっしゃるようです。
ネット上での質問に対する回答もマチマチで、困ってしまいますよね。
【1】表題の件について
【2】標題の件について
【3】掲題の件について
【4】首題の件について
【5】標記の件について
【6】表記の件について
【7】首記の件について
社外向けビジネスメールでは、「題(目)」の一般的用語である【1】か【2】を使うのが無難だと思います。
「題(目)」という意味のない【6】と【7】は、誤解を与える恐れがあるので避けた方がいいですよ。
社内向けメールでは、社内ルールに従えばいいことは言うまでもありません。
以下、国語辞典の解説です。
------------------------------
【1】表題【2】標題
<デジタル大辞泉>
(1)書物の表紙などに記してある題名。
(2)講演・演劇・芸術作品などの題。
<大辞林>
(1)本の表紙に書かれている本の名。
(2)講義・演説などの題目。
(3)演劇などの題目。
【3】掲題
<大辞林>題としてかかげること。また,かかげられた題。
【4】首題
<デジタル大辞泉>
(1)文書などの初めに書いてある題目。
(2)経典の初めに書かれた語句。経の題名。
<大辞林>
(1)手紙や通達書などのはじめに書いてあること。最初の題目。
(2)経典のはじめに書かれた文句。
【5】標記
<大辞林>
(1)目印としてしるすこと。また、その目印。
(2)標題として書くこと。また、その題。
【6】表記
<デジタル大辞泉>
(1)おもてに書きしるすこと。また、その書かれたもの。おもて書き。
(2)文字や記号を用いて書き表すこと。
<大辞林>
(1)おもてに書き記すこと。また、その文字。おもて書き。
(2)文字や記号で書き表すこと。
【7】首記
<大辞林>文書や掲示の冒頭に記してあること。
------------------------------
■本文の書き出しよりはるかに大切なこと
それは、「メールの件名(タイトル)」の書き方です。
本文の書き出し同様の「来週の会議について」や「お見積もりの件」などのNG件名や、「お知らせ」「ご報告」「ご連絡」といった迷惑メールみたいな件名のなんと多いこと。
「メールの件名(タイトル)」の書き方については、「言いたいことが確実に伝わるメールの書き方」(P64)や「誰も教えてくれなかった公務員の文章・メール術」(P160)をお読みください。
おまけ
役所でしか使われない文書の書き出し表現といえば、「このことについて」ですね。
今でも使われている連体詞「このこと」で始まる文章は、役所以外で見たことがありません。
新入職員のG、「『この』が何を指しているかわからないので、『標題の件について』とかにすべきです」と上司に意見し、「昔からこうなんだよっ!!!」って怒られたことを思い出します(笑)
【気になる言葉】メニューページ(別窓で開きます)
つづく
■届け出・手続き・申請は「役所屋本舗」へ■
「役所屋本舗」は、司法書士、税理士、行政書士・社会保険労務士と広報コンサルタントが「日本一役に立つ事務所」を目指します。
« 気になる「プロフィル」 | トップページ | 気になる「必要べからざる」 »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 三菱東京UFJ銀行をかたる偽メールに注意!(2014.04.12)
- 気になる「表題」「標題」「掲題」「首題」(2013.08.25)
- 気になる「プロフィル」(2013.08.24)
- 個人情報保護士更新テストに合格♪(2013.01.04)
- 米国企業の採用試験で門前払いされない方法(2012.10.16)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 気になる「汚名挽回」(2014.05.03)
- 中山マコト先生による小田順子論!?(2013.09.23)
- 気になる「特別職」と「一般職」(2013.09.06)
- 気になる「子ども」と「子供」(2013.09.03)
- 気になる「表題」「標題」「掲題」「首題」(2013.08.25)
「気になる言葉」カテゴリの記事
- 「なぜ?」って聞かれたら、「…から」と答える。これ常識!(2015.03.23)
- 気になる「初心貫徹」(2014.05.16)
- 気になる「汚名挽回」(2014.05.03)
- 気になる「配布」と「配付」(2014.04.20)
- 気になる「香ばし」と「芳し」(2013.10.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント