保安院の「誠に遺憾」は謝罪ではありません!
以下、朝日新聞の記事を基に書かせていただきます。
昨年3月17~19日に、米エネルギー省が米軍機を使って行った放射線測定(モニタリング)に基づく「汚染地図」を日本政府に提供したのに、これを公表せず住民の避難に生かされなかった問題。
きのう(18日)記者会見した、経済産業省原子力安全・保安院の首席統括安全審査官が語った「住民避難に生かさなかったことは誠に遺憾で、反省している」。
「遺憾」とは、「期待したようにならず、心残りであること。残念に思うこと。また、そのさま」(デジタル大辞泉)。これは謝罪の言葉ではありません。朝日新聞は、談話に続けて「と謝罪した」と書いていましたが(笑)。
「遺憾」をよく使う官僚や大臣のみなさん、少しは「誰も教えてくれなかった公務員の文章・メール術」(小田順子編著・学陽書房)を読んで勉強しなさいよ!
データが届いたのは、保安院・緊急時対応センターの主に文部科学省職員で構成される「放射線班」。住民避難を担う「住民安全班」には伝わらず、共有もされなかったとのこと。
放射線測定を担う文科省にもデータが届いていたが、科学技術・学術政策局次長は「必要なら保安院が公表すると思っていた。文科省の不手際はなかった」と説明。さすが緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の試算結果の公表が遅れて問題になった文科省。開いた口がふさがりません。
「汚染地図」によれば、福島県の浪江町や飯舘村などを含む福島第一から北西方向30キロ超にわたり、1時間当たり125マイクロシーベルト超の高い線量の地域が帯状に広がっていることが判明。これは8時間で年間被曝(ひばく)線量の限度を超える数値です。
このデータが速やかに公表されていればと思うと、悔しくてなりません。
この責任、誰がどうとるのでしょう。
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つづく
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