気になる「遺体」と「死体」
【気になる言葉】シリーズ第19回。
きょうは、きのうFacebookで話題になっていた「遺体」と「死体」の使い分けです。
「NHKことばのハンドブック」では、
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「死体」ということばは,即物的な語感が強いので,一般的には「遺体」を使うほうがよい。
特に,「行方不明だった○○さんの遺体が発見されました」というような場合は,捜索していて発見されたものであり,身元がわかっている場合なので,「遺体」を使う。
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とされており、通常は「遺体」を使った方がよさそうです。
身元不明者の場合は、「死体」を使ってもよいとも読めますが。
■遺体
【解説】
・死んだ人のからだ。なきがら。遺骸(いがい)。「死体」よりも丁寧な言い方。「―を安置する」(デジタル大辞泉)
■死体
【解説】
・死んだ人間・動物のからだ。生命の絶えた肉体。死骸。しかばね。「白骨―」「―遺棄」
[補説]「死体」「死骸」「しかばね」には肉体を物としてみている語感があり、人格を認めた表現にはふつう「遺体」「遺骸」「なきがら」などを用いる(デジタル大辞泉)
Q動物は「死体」?それとも「死骸」?
『デジタル大辞泉』は「死体」の意味を「死んだ人間・動物のからだ」としていますが、動物には「死骸」を使った方がいいと思います。
<参考>
『記者ハンドブック新聞用字用語集』(共同通信社)
・遺骸〔通常は遺体とする〕
・死体〔人間以外の動物は「死骸」〕
『類語例解辞典』
[使い分け]
【1】日常的には、「死体」「遺体」「亡骸」「死骸」が多く使われ、前者三語は人間に関して、また「死骸」は、多く獣、昆虫、鳥類に関して使われる
【2】「遺体」は、死んだ体を敬い丁寧にいう。「死体」が、死に対しての事実のみで客観的な表現となるのにくらべ、「遺体」は死に対する死者、近親者などへの哀悼の意をこめた主観的な表現となる
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つづく
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