「ユーザー様 各位」はNGです!
きょう(2日)夕方、事務所に「ネットワーク接続不良トラブルのご報告」というファクスが本文のみで3枚届きました。
これは、きのう弊事務所の営業時間中ずっとネット接続ができず、ユーザーとその顧客に多大な迷惑をかけた会社が送ってきたもの。
その宛て名はいつもの「ユーザー様 各位」という残念なものなので別に驚きもしません。ただ本文を読んで絶句。
そこに並んでいたのは…
まず、時候のあいさつに続いておわび文
次に、長々と障がい発生時から回復までの「回線障害経過報告」
最後に、「今後の対策」として(1)初期の障害連絡と(2)障害原因の特定と対策、以上
みなさん、どこがNGかおわかりですか。
■タイトルの「ネットワーク接続不良トラブルのご報告」
トラブルでユーザーに多大な迷惑をかけておいて「ご報告」はありません。当然「おわび」です。
■宛て名の「ユーザー様 各位」
「株式会社●●御中 ○○様」と同じく二重に敬称を付けています。正解は「ユーザー 各位」
■本文の大半を占める「回線障害経過報告」
こんな社内報告書のような長文は不要。ここでは特定した原因と復旧に時間がかった理由のみ書くべきです。
■「今後の対策」の内容が的外れ
「初期の障害連絡」に時間がかったのに通知方法はまったく同じ「FAX」。いち早くユーザー宛てに連絡できる社内態勢のことを書かなくちゃ。
さらに「障害原因の特定と対策」では特定した原因が書かれていないし、「4月より高性能な●●装置の導入、●●の再構成を計画。」とだけ書かれています。これじゃ装置の導入も再構成も計画だけ?と思われてしまいます。「行います」と言い切らないと。
■文末の「以上」
「下記のとおり●●いたします」で始まるいわゆる「記書き」。「記」の最後に「以上」が抜けてる文章をときどき見ますが、この文章に「記」などはどこにも書かれていません。文末ではもう一度おわびを書いた方がいいですよ。
こんな文章を書いて赤っ恥をかないためには、「言いたいことが確実に伝わるメールの書き方」(明日香出版社)をよくお読みになることです。
つづく
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「役所屋本舗」は、司法書士、税理士、行政書士・社会保険労務士と広報コンサルタントが「日本一役に立つ事務所」を目指します。
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