気になる「施行」と「施工」
【気になる言葉】シリーズ第5回。
「施行」と「施工」の読み方は、「しこう」と「せこう」どちらが正しいの?
■施行
一般用語も法律用語も通常は「しこう」と読みます。法律用語で「せこう」と読む場合があるのは、「執行(しっこう)」と区別するためだと言われています。
NHKも「施行」は「しこう」としか読みません。(NHKことばのハンドブック)
ただし「せこう」と読んでも間違いではありません。
【解説】
「施行」の意味
(デジタル大辞泉)
1.実際に行うこと。政策・計画などを実行すること。実施。せぎょう。しぎょう。「命令を―する」
2. 法令の効力を発生させること。せこう。「新税法を―する」
(広辞苑)
1.(シギョウとも)実地に行うこと。実施
2.〔法〕(セコウとも)法令の効力を現実に発生させること。法律は特に規定がなければ公布後満20日を経て施行される
〔筆者注:法の運用に関する通則法2条〕
■施工
建築や土木などの建設業界用語である「施工」は、通常「せこう」と読みます。「施工図」「施工主」は、「せこうず」「せこうぬし」としか読みません。
NHKも「施工」は「せこう」としか読みません。(NHKことばのハンドブック)
ただし「しこう」と読んでも間違いではありません。
【解説】
「施工」の意味
(デジタル大辞泉)
・「しこう」…工事を行うこと。せこう
・「せこう」…工事を実施すること。しこう。「地下鉄工事を―する」[補説]工事関係者などの間で慣用的に使われる。また、「施行(しこう)」と区別して、一般でも言うことがある
(広辞苑)
・「しこう」…(セコウとも)工事を行うこと
・「せこう」…(シコウとも)工事を実施すること「―契約」
<参考>
・朝日新聞の用語の手引…「施行」も「施工」も「しこう・せこう」
・共同通信社記者ハンドブック新聞用字用語集…「施行」も「施工」も「しこう・せこう」
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つづく
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